会長挨拶

会長 吉村 浩太郎
自治医科大学形成外科 教授

会長 吉村 浩太郎

このたび、日本形成外科学会(JSPRS)の基礎学術集会を担当することになりました。研究は、医療の発展のためには欠かせないものです。研究のヒントは臨床から生まれ、研究の成果は臨床に還元されます。Inspired from Bed, Explore and Innovate at Labという英語のサブタイトルを掲げました。

今回は、挑戦的な試みとして、米国 Plastic Surgery Research Council (PSRC)や欧州 European Plastic Surgery Research Council (EPSRC)の基礎学会と合同開催 International Plastic Surgery Research Council (IPSRC)をすることになります。この国際的な研究集会は、今後、2~3年ごとに世界各地で行う議論も始まっております。海外から50名を超える著名な招待演者が現地参加を予定しております。会場は、両国際空港(成田国際空港、羽田空港)からのアクセスの良いお台場の、ヒルトン東京お台場です。国内からでも飛行機で東京に来られる方には、羽田空港から10分の至便な会場でもあります。

さらに、現在のトピックである再生医療を扱う国際形成再生外科学会(ISPRES)の年次集会と美容・抗加齢に関するイベント(TAAT)を同時に3日間の予定で開催いたします。International Society of Plastic Regenerative Surgeons(ISPRES)というのは、脂肪移植、幹細胞、再生医療の臨床をメインとした形成外科医だけの学会で、米国形成外科学会(ASPS)の連携学会です。ISPRESとTAATでは、アジア、米国、欧州のエキスパートを交えて、教育セミナーやシンポジウムだけでなく、一般演題も含めて、最新の臨床技術の情報交換の場となります。

7会場のうち、4会場は国際学会会場として原則英語ですが、同時ライブ配信と同時通訳が入ります。4会場はライブ配信も行いますので、ご自分のスマホで言語を選んで、聞くことが可能です。スマホのイヤホンを忘れずにご持参ください。テレビを見るかのように、チャンネルを変えながらご覧いただくことも可能ですし、そこから質問をしていただくことも可能です。ライブ配信ですので、ご自宅からでも海外からでも、簡単にご参加いただくことが可能となっております。

残りの3会場は、日本語会場で、うち1つは2日間計16時間のスポンサープログラム専用の会場となります。通常の日本語シンポジウムや各委員会主催のプログラムも組まれます。育児をする参加者のために、託児所も完備しております。

今回の3イベント同時開催では、形成外科のこれからを作る国際的イノベーション、再生医療、美容、アンチエイジングと高い関心を集める分野に焦点を当てて、記念すべきスタートとなるように期待しております。2023年にアジア9か国(日本、韓国、台湾、フィリピン、タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポール、パキスタン)の形成外科学会加盟で発足したAPRAS(アジア形成外科学会連盟)のセッションも、3つのイベントすべてで実施されます。

本学術集会の開催趣旨をお汲み取りいただき、演題募集要項の内容にて、是非ともご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。末筆ながら、皆様方のますますのご発展とご健康を心よりお祈り申し上げます。

2023年10月